文系出身者の医学部再受験対策
医学部再受験で医師を目指す人は昔から多く、先行き不透明な現代社会で増加傾向にあります。
しかし、医学部再受験は年齢問題や、一からの勉強スタートと合格のハードルは決して高くはありません。
そんな医学部再受験は文系出身者も実は沢山おり、合格を実現している人もいます。
ただし、医学部は理系に該当するため、理科2科目および数Ⅲ・Cを勉強していない医学部再受験生にとっては更に難易度は高まります。
そこでこの記事では文系出身の医学部再受験生が合格を勝ち取るためのポイントについて詳しく解説していきます。
文系の医学部再受験はいる?
医学部は周知の通り理系学部に該当するため、文系出身者は理系科目や数学など勉強負担が増えてしまいます。
理系出身者であれば高校や受験時代に一通り勉強しているため、医学部再受験生であっても勉強しているうちに思い出してくるかもしれません。
しかし、文系出身者となれば数学なら数Ⅲは学習していないうえ、理系科目は比較的容易な地学を選択しているケースがあり、医学部再受験のため数学と理系2科目は一から学び直す必要がある人も多いと思います。
文系卒の人は、もともと理科や数学が苦手で文系の道を選んだ人も多く、医学部再受験を目指す場合は苦手科目を克服していかなければなりません。
よって、理系出身者よりも勉強量が多くなってしまい負担が大きいですが、文系からでも合格をしている医学部再受験生も少なくないので諦めることはありません。
ただし、医学部再受験だけでも難易度が跳ね上がるので、文系出身者は理系学生よりも相当の覚悟が必要となります。
英語など得意科目を活かす
文系卒の医学部再受験生のなかには英語が得意な人も多いと思いますが、医学部受験では英語がほとんどの大学で必須科目となっており、大学によって異なる配点比率を考慮すれば、その強みを発揮できます
つまり、英語の配点比率が高い医学部を選択すれば、高得点の英語が合否に影響に大きく影響することは間違いなく、多少理系科目で得点が伸びなくても大丈夫なことも。
英語の配点が高い私立医学部
大学 | 英語 | 数学 | 理科2科目 |
---|---|---|---|
順天堂大学 | 200 | 100 | 200 |
国際医療福祉大学 | 200 | 150 | 200 |
東邦大学 | 150 | 100 | 150 |
私立医学部では上記3大学で、英語の配点が理科の総合得点に相当します。
順天堂に至っては数学の倍の配点が与えられているので、英語が得意な文系医学部再受験生は得点を伸ばしやすい傾向に。
ただし、順天堂大学医学部は年齢に寛容ではない姿勢であるため、医学部再受験生にはあまりお勧めとは言えません。
一方で、国際医療福祉大学は2017年に医学部が開設されたばかりの新設大学。
新設医学部は偏差値が高い大学(=人気の大学)という印象を獲得しようとするため、年齢や学歴などをあまり重視せず純粋に試験で高得点を出した学生を採ろうとする傾向があります。
したがって、国際医療福祉大学は英語が得意な文系医学部再受験生にはおすすめの大学です。
英語の配点が高い国公立医学部(共通テスト)
大学 | 英語 | 数学 | 国語 | 理科 | 社会 |
---|---|---|---|---|---|
横浜市立大学(前期一般) | 300 | 200 | 200 | 200 | 100 |
和歌山県立医科大学(前期一般) | 150 | 100 | 100 | 150 | 100 |
熊本大学(前期) | 100 | 50 | 100 | 100 | 50 |
富山大学(後期) | 350 | 200 | 200 | 350 | 100 |
山梨大学(後期) | 600 | 100 | 200 | 100 | 100 |
琉球大学(後期) | 300 | 200 | 200 | 200 | 100 |
これらの国公立大では、英語が得意な文系医学部再受験生が共通テストで有利に。
あまりもつれこみたくないものですが、下段3大学の後期試験での配点比率が特に英語に傾いており、英語が得意な文系医学部再受験生は、国公立後期は絶対にこの3大学から選ぶべきです。
文系出身の医学部再受験生は、共通テスト(旧センター試験)において英・国・社の文系科目で高得点を目指すことが理系出身者より容易です。
共通テスト対策で文系科目の対策時間がカットできるのであれば、その分理系科目への対策時間に充てられるので結果的に理系科目の底上げにもつながります。
さらに、文系卒の医学部再受験生のなかには国語が得意で文章作成能力に長けている人もいると思いますが、この場合は小論文試験で有利にすることが可能です。
このように、医学部は理系学部ですが国公立受験では文系要素も入るため文系だからと言って不利になることばかりではありません。
しかし、国公立大学医学部の二次試験および私立大学医学部の一般入試は、やはり理系科目が多いので理系出身者が文系よりも有利であることは間違いありません。
文系出身の医学部再受験生の場合、いかに短期間で理系科目の偏差値を上げながら英語重視の大学を選択できるか、そして年齢に寛容な医学部へ出願するかが合格に大きく影響してきます。
私立でも国語で受験可能な大学がある
私立大学医学部の入試だと、英語・数学・理科二科目で構成される試験がほとんどです。
しかし、中には国語を選択できる大学があるので、文系が得意な医学部再受験の場合なら有利になるかもしれません。
以前は、帝京大学が唯一の国語を選択できる私立大学医学部でしたが、2021年度入試からは昭和大学でも国語が選択できるようになっています。
帝京大学
【必須科目】英語
【選択2科目】数学・物理・化学・生物・国語
英語 | 数学 | 国語 | 理科 | 備考 |
---|---|---|---|---|
100 | (100) | (100) | 200 | 数・国→1 |
昭和大学
【必須科目】英語・理科2科目(物理・化学・生物から2科目選択)
【選択1科目】数学・国語
英語 | 数学 | 国語 | 理科 | 備考 |
---|---|---|---|---|
100 | (100) | (100) | (100〜200) | 数・国・理2→2 |
理科科目の選び方と勉強法
医学部受験では、理科科目は化学・物理・生物から2科目選択がほとんどとなっているので、科目選びに悩む医学部再受験生はいると思います。
化学は、数学的要素と暗記的な要素がバランスよく試される能力であることから、安定して得点と取りやすい科目として有名で多くの医学部再受験生は選択します。
そして、次に悩むのが数学的要素の強い物理と、暗記・考察的要素が強い生物のどちらを選ぶかです。
生物と物理の科目はどちらを選んだほうが文系の医学部再受験生にとってはベストか考えてみましょう。
生物と物理ならどっちを選ぶべきか
医学部再受験生で文系の場合、生物と物理の選択で迷っている受験生も多いかと思います。
特に文系の場合、高校時代に勉強していたのは生物基礎(旧 生物Ⅰ)という人が多いのではないのでしょうか。
しかし、物理のほうが医学部受験ではおすすめで、理由は下記の3つです。
- 高得点が取りやすい
- 参考書などの教材が豊富
- 物理必須の大学もある
生物は暗記型だと思われがちですが、医学部受験レベルになると考察問題が多くライバルも優秀であるため、文系レベルの知識では到底太刀打ちできません。
いっぽう、物理は数学のように公式を理解してアウトプットを重ねれば得点を伸ばしやすく、教材も豊富で独学を好む医学部再受験生にもおすすめです。
また、国立大学医学部では、二次試験で物理を必須している大学もあるので、選択肢が広がります。
以上のことから、物理を選択している受験生は生物よりも多いのが事実。
医学部再受験生の場合は、勉強から遠ざかっており、生物もほとんど覚えていないと思うので、この場合は物理を選択して勉強するのも同じだと言えるでしょう。
ただし、生物が得意で得点源にできるのであれば、無理して物理を選ぶ必要はありません。
重要なのは医学部再受験を成功させることなので、自分と相性の良い科目を選び、悩むなら物理を選んで勉強するのが無難だと言えるでしょう。
理科1科目で受験可能な医学部
文系出身の医学部再受験生にとって理科2科目を高度なレベルまで勉強するのは非常に厳しいです。
しかし、医学部の中には理科1科目だけで受験できる大学があるのはご存知ですか。
最初から理科1科目に絞って勉強することは選択肢を大きく狭めてしまうのでおすすめできません。
それでも、なかなか理科が伸び悩む医学部再受験生は、最終手段として理科1科目の大学を受験しましょう。
理科1科目だけでもちゃんと点が取れる状態なら、医学部再受験生を成功させることは十分可能です。
帝京大学
【必須科目】英語
【選択科目】数学、化学、生物、物理、国語の中から2科目選択
英語 | 数学 | 理科 | 国語 | 備考 |
---|---|---|---|---|
100 | (100) | (100〜200) | (100) | 数・国・理2から2科目を選択 |
帝京大学は特殊で、5科目から2科目選択なので、理科1科目だけで受験することが可能。
しかも、数学と国語を選択すれば理科を受験しなくてもいいので、文系出身の医学部再受験生でも得意科目で挑戦しやすい入試制度となっています。
東海大学
もう1つは、毎年入試倍率が非常に高いことでメディアでも取り上げられがちな東海大学。
英語 | 数学 | 理科 | 国語 | 備考 |
---|---|---|---|---|
100 | 100 | 100 | なし | 理科1科目 |
人気が高いのは関東という立地に加え、理科1科目で受験できる入試制度も要因の1つ。
帝京大学および東海大学は年齢にも寛容な大学として有名で、文系・理系に関係なく医学部再受験生にもおすすめです。
兵庫医科大学※再受験不可
ちなみに、理科1科目だけで受験可能な私立大学として兵庫医科大学もあるのですが、「一般B高大持続型」という、現役生のみを対象とした受験枠のため医学部再受験生は受験資格がありません。
奈良県立医科大学(前期)
意外にも、国公立大学の中にも理科1科目で受験可能な大学が2校あります。
その一つが、奈良県立医科大学。
英語 | 数学 | 理科 | 備考 |
---|---|---|---|
150 | 150 | 150 | 理科は物化生から1科目 |
共通テストでは理科2科目の選択が必須ではありますが、文系として共通テストで文系科目に差をつけて、二次試験では理科1科目とすることでビハインドを少なくすることが可能です。
宮崎大学(後期)
もう一つの国公立は宮崎大学の後期選抜。
医学部の後期試験ともなると、医学部再受験に限らずどんな受験生もかなりの高難易度であるため希望は薄くなってくるもの。
宮崎大学の後期では、英語と理科1科目のみが課されるため、文系にとっては対策がしやすい反面、選抜全体としてはかなり共通テストの結果が評価に影響するので一概に文系医学部再受験におすすめとは言えないのが現実です。
英語 | 数学 | 理科 | 備考 |
---|---|---|---|
150 | なし | 150 | 理科は化学指定 |
【理科なし】英数2科目で医学部に合格する方法
国公立大学の医学部再受験というと、共通テストの対策も必要となるため文系理系を問わず多くの医学部再受験生が敬遠しがち。
しかし、実は二次試験が英語と数学のみという国公立大学があるのです。その大学がこちら。
大学 | 英語 | 数学 | 理科2科目 |
---|---|---|---|
旭川医科大学 | 150 | 150 | なし |
秋田大学 | 100 | 100 | なし |
徳島大学 | 200 | 200 | なし |
島根大学 | 200 | 200 | なし |
宮崎大学 | 300 | 300 | なし |
これは文系の医学部再受験生にはかなりの好条件。
確かに共通テスト対策が必要ではありますが、文系科目は得意のはず。
ついでに英語も得意な文系医学部再受験生であれば、理科は共通テストレベルの勉強量に留めることが可能なのです。
もちろん、数学は数Ⅲまで範囲に入っていますが、理科を回避できる分十分な勉強量を数学に割くことができるようになります。
数Ⅲが出題範囲外の大学もある
文系だと数ⅠA・数ⅡBまでしか勉強しないため、医学部再受験で初めて数Ⅲを勉強することになります。
ただでさえ、文系範囲の数学を勉強しなおすだけでも大変なのに、数Ⅲ対策までするのは時間的にも体力的にも厳しいという医学部再受験生もいるでしょう。
そこでおすすめなのが数ⅠA・数ⅡBの範囲からしか出題しない医学部です。
帝京大学および近畿大学の医学部入試では、数学の試験で数Ⅲが課されていません。
したがって、文系出身の医学部再受験生でも受験しやすい大学となっています。
ちなみに、国公立医学部では後期試験などで数学を課していない大学はあるものの、数Ⅲを範囲外としている大学はゼロ。
つまり、医学部再受験において数学が苦手だからといって逃げることはほぼ不可能ということ。
例え文系であっても、医学部再受験で合格するためには数Ⅲまで徹底して勉強する必要があるのです。
それでも勉強的に数Ⅲまで対策するのは難しいという医学部再受験生は両者の大学を目指すことも1つの方法です。
国公立医学部も二次で数学ない大学は穴場
国公立大学は共通テストの受験が必須ですが、数学は数ⅠA・数ⅡBだけ。
したがって、二次試験で数学がない大学であれば数Ⅲを挫折しても文系範囲だけしっかりと勉強できれば十分に戦えます。
ただし、今では多くの医学部で数学が課されるようになりました。
それでも注目なのが弘前大学。
2021年から二次試験は数学と英語を廃止し、総合問題と面接の構成になりました。
総合問題の内容は、日本語または英語で文章や図表等の資料を用い、情報と意味の理解度を評価するとしています。
「英語での解答や計算を求めることもある」と募集要項には記載されているため、数学の知識が問われることもありますが、数学が苦手な受験生にとっては挑戦する価値はあるかもしれません。
2021年度からスタートの入試科目なのでまだまだ情報が少ないですが、過去問を確認して難易度や相性を確認しておくと良いでしょう。
国立大学の一般入試は総合大学がおすすめ
医学部再受験生は学費の安い国公立大学を志願しがちですが、多くの大学では二次試験で数学と理科科目が設定されています。
そこで、もし一般入試で国公立大学医学部を目指すなら単科大学よりも総合大学がおすすめです。
理由は、総合大学は他学部と入試問題が共通であることが多く、その分難易度が下がるからです(福井大学・大分大学を除く)。
特に数学は、多くの学部の試験科目として設定されているため、得点を伸ばしやすい。
基礎とちょっとした応用知識があれば、合格点を取ることは十分可能なので、高得点争いにはなりますが、文系受験生でも不可能ではなくなります。
いっぽう、医科大学という名の付く単科大学は医学部医学科向けの問題が作成されることがほとんど。
したがって、難易度が高く文系の医学部再受験生にとっては点数が伸びないケースが沢山あります。
国公立大学の場合は前期・後期日程の1年に2回しかチャンスがないため、文系出身の医学部再受験生は点数が期待できる総合大学の目指すと良いでしょう。
医学部再受験生の場合は編入も候補に入れる
医学部再受験生の場合、一般入試から合格を目指しますが文系出身者の場合は編入試験も候補に入れたほうが合格できる可能性は高くなるかもしれません。
大学によっては社会人経験のある医学部志望者は学士編入で積極的に受け入れる方針を取っているところがあるくらいです。
面接では社会人時代の経験やキャリアをアピールすることが可能であり、看護師や薬剤師など医療業界出身者も多く挑戦しています。
なかでも国立大学医学部では学士編入試験は盛んに実施されており、文系卒でも受験しやすい入試制度を取り入れている大学あるからです。
数学や理科などが試験科目になかったり、一般的レベルの知識しか問われなかったりなど文系出身者でも対策すれば十分に合格可能な得点が取りやすい医学部があります。
ただし、あくまで入試の際の話であり、医学部に入学後は理系科目が必須知識となるため、ハードな勉強が待ち受けておく覚悟は必要です。
それでも、一般入試では数学や理科2科目の難易度が高くなりがちで、医学部合格ができずに諦めてしまうよりは編入という手段で挑戦してみる価値は大いにあります。
学士編入で合格できれば大学1年生から再びやり直さなくて良いので、学費の節約になるのはもちろん、貴重な時間を大きく節約することができます。
もちろん、定員は少なく全国から優秀な志願者が医師になることを目指して集まるので、競争倍率も高く容易ではありません。
医学部学士編入に興味がある方は一般入試で再受験を目指す前に、社会人経験がある場合はネットのブログや本などで学士編入について調べてみることをおすすめします。
文系出身の医学部再受験生におすすめの大学は?
ここまで文系出身の医学部再受験におすすめの医学部を紹介してきましたが、それでは一体どの大学がおすすめなのか、最後にまとめたいと思います。
帝京大学
帝京大学はもともと年齢に寛容的な立場をとっており、医学部再受験生に人気の大学の1つ。
英語以外は選択科目で国語も選択可能なのが特徴。
しかも、数学も数ⅡBまでしか出題範囲となっていないため、文系出身の医学部再受験生にはおすすめと言えるでしょう。
注意点は学費が高額(約3800万円)であることと、進級率が厳しいことです。
国際医療福祉大学・東北医科薬科大学
これら2大学はどちらも2010年後半に設置されたばかりの超新設大学。
前半でも紹介しましたが、新設大学では医学部再受験や理系文系を問わず、純粋に成績の良い受験生を合格させる傾向に。
どちらも私立の中では学費がかなり安い大学のため、英語に自信があったり自身のキャリア経歴を十分にアピールできる文系医学部再受験生は、ぜひ受験してみることをおすすめします。
国公立大学
- 山梨大学
- 富山大学
- 島根大学
- 熊本大学
- 琉球大学
これらの大学はいずれも医学部再受験に対してかなり寛容とされている大学で、実際に毎年複数名の医学部再受験が合格しています。
中には文系出身の方も珍しくありません。
それぞれの大学で特色も異なりますが、地方大学といえど、海外での実習が可能であったりとカリキュラムはどこも充実しています。
ストレート卒業率や国試合格率も悪くないので、最短で医師になりたいという医学部再受験生にはおすすめです。
文系出身者におすすめ!理系科目の勉強法
ここからは、文系出身者にもおすすめな理系科目の勉強方法を解説していきたいと思います。
数学
医学部の入学試験の数学はレベルが高くて難しいというイメージを持っている受験生も多いかもしれませんが、結局の所合否を分けるのはどれだけしっかりと基礎を押さえることができているかという点になります。
どんなにひねった問題でも、基本的な考え方を理解していれば解くことができるのです。
文系出身で数学にあまり触れてこなかったからと言って恐れる必要はありません。
そのために重要視すべきことは、典型的な問題において「疑問」→「解決」というプロセスを積み重ねていくということです。
最も簡単な例を上げると、教科書に乗っている定理が良い例ではないでしょうか。
まず自分がその定理の証明をしっかりと理解できているのかを考えてみてください。
定理は暗記するものではありません。
なぜそのような変換をするのか、なぜここでこの公式を利用するのか、なぜそんな計算になるのか。
たくさんの「疑問」を持ち、実際の証明を読んでわからない点を調べることで「解決」する。
このプロセスを蔑ろにしないように気をつけましょう。
また、問題集を解いていてわからない点が出てきたときに、絶対に放置しないように気をつけましょう。
自分が分かっていないポイントが何であるのかを見つけることは少し難しいですが、何がわからないのかという「疑問」をしっかりと洗い出し、「解決」するという過程を踏みましょう。
生物
生物は暗記科目という印象が強いかもしれませんが、前述の通り実際は単なる暗記で得点が取れる科目ではありません。
基礎的な暗記事項を頭に入れた上で、発展的な周辺知識を埋めつつ考察力をつけていきましょう。
基礎的な暗記事項の確認に役に立つのが共通試験対策です。
中には私立単願で共通試験は受けないという人もいるかも知れませんが、生物に限っては共通テスト試験の問題を使って対策するというのは非常に効果的です。
共通テストでは基礎的な知識が網羅的に問われるので、自分の知識の抜けを効率的に確認することができるのです。
考察力を磨くためには、自分の現在のレベルよりも少しレベルの高い問題を解くことをおすすめします。
レベルの高い問題を解くことで、自分に足りていない考察力を吸収していけるはずです。
最もハイレベルな問題の一例として、東京大学の二次試験の生物は良問が多いとされていますので参考にしてみてください。
また、考察問題では問題文中に解答の鍵となるヒントが紛れ込んでいるという可能性もあるので、問題文を流し読みするのではなく、深く読むということを意識しつつ演習をこなしていくと良いでしょう。
物理
物理という科目を勉強するにあたって、最も重要な点は物理現象を根本から理解するということです。
もちろんそれには多くの苦労と時間を費やす必要ありますが、結局はこの方法が最も効率的であり、根本から理解することができると物理は頼もしい得点源となってくれるでしょう。
何も分かっていない状況からでも十分1年間で対策できますので、文系出身の再受験生にもおすすめの科目になっています。
そのためにすべきことは、量を稼ぐのではなく1問1問丁寧に向き合うということになります。
問題を解いていてわからない点があれば、どんな些細な点でも放置せず、理解できるまでとことんその問題に向き合ってください。
また、高校物理は使うことのできる公式や定理の数がかなり少ないです。
限られた武器の中でどのように戦えばよいのか、問題を見て使える公式や定理がパッと思い浮かぶようにすることも重要ですから、問題を解く際にはこの点についても意識しておくと、より高得点が期待できるでしょう。
重要なことなので何度も言いますが、物理は本質さえ理解してしまえば最も点数が安定しやすい科目です。
最初の方はなかなか点が伸びなくて焦ってしまうかもしれませんが、根気強く基礎の理解に努めることを忘れないでください。
化学
化学は物理とは異なり、演習量をこなすことが点数に直結してきます。
思考力というよりは計算力・知識量が物を言う科目なので、幅広い問題を経験しておくと本番で慌てることなく正答を導くことができるでしょう。
教科書に載っている知識には限界がありますから、問題集を解き進めていくと、全く知らなかったという知識に出会うことも多々あります。
そういった際にその場での理解に留めるのではなく、オリジナルノートを作成してストックを作っていくと本番前に見直すことができる為、作っておくと良いです。
また、化学はケアレスミスが起きやすい科目です。有効数字や単位、熱化学方程式の書式、構造式、法則名等注意すべき箇所がたくさんあり、こういった細かい点を意識することで他の受験生と大きな差をつけることができます。
自己採点をする際には妥協せず、自分の間違えやすい点をしっかりと分析しておきましょう。
自己採点だけではなく、自分の答案を他人に採点してもらうということも効果的です。
自分では自分の解答を正解と思い込んでしまい、採点にバイアスがかかったしまいがちですので、他人に採点してもらうことで初めて分かる自分のクセというものもあるはずです。
【まとめ】医学部予備校は文系出身でも合格実績が豊富
文系の医学部再受験には、実は医学部予備校という選択肢もおすすめ。
医学部再受験での予備校というと、河合塾などの大手予備校の他に、医学部受験専門の予備校があります。
そんな医学部予備校からは文系出身の合格者が数多く誕生している実績が。
これは大手予備校と違いサポートが手厚いこと、そして授業時間数および演習量が豊富なことがあげられます。
医学部予備校は基礎からしっかりと学べるほか、確認テストやミニテストなどで細かく生徒の理解や進捗具合を管理していくので着実に学力を身につけていけます。
医学部予備校は確かに学費が高額になりがちですが、文系の受験生でも医学部合格が実現できるだけの対策が行えるのでおすすめです。
安易に学費のかからない大手や独学を選んでしまうと、医学部再受験を失敗させてしまうだけです。
後悔しないよう、はじめから医学部予備校に通ってしっかりと対策することをおすすめします。