
この記事では、医学部再受験生が受験に挑む上で、成功の秘訣、医学部再受験生が受験するのにおすすめな寛容な大学、勉強方法、予備校などをまとめてご紹介します。
難易度が高いと言われる医学部再受験ですが、実際はどのくらい難しいのでしょうか。
ぜひ参考にしてみて下さい。
難易度の高い一般入試で医学部再受験に挑む

現役生や1浪生よりも、浪数を重ねたほうが合格率が下がると言われる医学部受験。
全国に医学部を持つ大学自体が少なく、必要な科目数も多く、なにより定員が少ない医学部受験。
ただでさえ合格するのが難しいのに、ずでに大学を卒業し、長く受験勉強から離れていた医学部再受験生にとっては相当難しい話になることと思います。
医学部再受験生にとって、医学部への入学方法は、一般入試と学士編入試験の主に2つ。
どちらも難しい試験ですが、多くの医学部再受験生にとって、理系出身の必要なくとも受験の幅が広がる一般入試は最も受けやすい試験になり、こちらを選択する人が多いのではないでしょうか。
合格難易度は?大学の選び方

医学部再受験生に寛容か
下にまとめましますが、一般的にこの大学は医学部再受験生に寛容、この大学は現役生が合格しやすいなどといった、不確かではありつつも実際には信ぴょう性の高い噂があるものです。
それらの情報は、医学部再受験生や浪人生の合格率の高さなどから来ています。
もちろん、地域や学費など、医学部再受験を行うえで通いたい大学の条件はそれぞれあるものだと思いますが、あえて医学部再受験生に不寛容だという噂のある大学を志望校に選び、合格率を自分から下げにいくことはないと思いますので、受験校決定の際は、寛容さも使用の一つにしましょう。
私立大学に絞ってみよう
医学部は、共通テスト+二次試験+面接・小論文で行われる国公立大学と、一次試験+面接・小論文試験が行われる私立大学があります。
医学部再受験生にとって、科目数が増えるとそれは大きな負担になることでしょう。
医学部再受験生が医学部に合格する秘訣は、私立大学のみに絞って受験することにあるのではないかと思います。
私立大学医学部であれば通常は数学、英語、理科2科目の4科目での受験になりますが、帝京大学など、大学によっては3科目での受験も可能です。
科目数を絞って受験することもぜひ視野にいれてみましょう。
面接点などがない大学を選んでみる
大学によっては、面接点や提出資料など、それだけで点数化されている大学も少なくありません。
さらに、最近では高校での評定を点数化に用いる大学も増えてきています。
高校を卒業したのが何年も前になるため、医学部再受験生にとって評定がどのように使用されるのか明確には分かりませんが、せっかく学科試験は必死に勉強して点数を満たしていたのに、そんなことで不合格にはなりたくないものですよね。
たとえその配点が5点や10点など、ささいなものであったとしても、医学部は0.1点で合格と不合格に差が出る世界ですから、よほどこの大学を志望する理由などがない限り、提出資料を点数化する大学は避けるのが良いと思います。
面接点についても同じです。
医学部再受験生というだけで低い点数をつけられても、公開されることのない部分なため、分かりません。
最近あった不正問題も、面接点などで調整をおこなっていた大学がありました。
とっても良い医師になりたい理由を答えても、学科試験で合格点を満たしていても、面接で聞かれた質問にたいして誠実に解答しても、面接点がとても高い大学において、現役生よりも高い面接点をとることは難しい場合もあります。
よって、評定や提出資料、さらには面接試験を点数化している、またはその配点が高い大学は、医学部再受験生にとっては避けるのが現実的です。
現役生より不利?再受験生に寛容な大学を紹介

国公立大学医学部
とても寛容 | 滋賀医科大学、九州大学、島根大学、岡山大学、熊本大学、信州大学、長崎大学、新潟大学、富山大学、福井大学、琉球大学、山形大学 |
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寛容である | 東京大学、香川大学、山梨大学、奈良県立医科大学、鳥取大学、高知大学、金沢大学、札幌医科大学三重大学、大分大学、横浜市立大学、名古屋市立大学、京都府立医科大学、山口大学、宮崎大学、和歌山県立医科大学、鹿児島大学、岐阜大学、名古屋大学、徳島大学 |
厳しい | 広島大学、旭川医科大学、福島県立医科大学、東京医科歯科大学、愛媛大学、大阪市立大学、京都大学、秋田大学、筑波大学、弘前大学、群馬大学、東北大学、大阪大学、北海道大学、神戸大学、千葉大学、浜松医科大学、佐賀大学 |
私立大学医学部
とても寛容 | 日本医科大学、川崎医科大学、岩手医科大学、久留米大学、東北医科薬科大学、帝京大学、金沢医科大学、福岡大学、東海大学、北里大学 |
---|---|
寛容である | 近畿大学、関西医科大学、聖マリアンナ医科大学、獨協医科大学、国際医療福祉大学、藤田医科大学、大阪医科薬科大学、愛知医科大学 |
厳しい | 東京女子医科大学、杏林大学、日本大学、埼玉医科大学、兵庫医科大学、産業医科大学、東邦大学、東京医科大学、東京慈恵会医科大学、昭和大学、自治医科大学、慶応義塾大学、順天堂大学 |
2022年度再受験生入学者数が多い大学

2022年度について、22歳以上の入学者数が多い大学について紹介します。
なお、ランキングは、大学レポートの年齢別入学者数を参考にまとめています。
【参考】https://portal.niad.ac.jp/ptrt/r04.html
順位 | 大学名 | 入学者数 |
---|---|---|
1 | 島根大学 | 18 |
2 | 三重大学 | 17 |
3 | 熊本大学 | 16 |
4 | 信州大学 | 13 |
5 | 香川大学 | 12 |
6 | 滋賀医科大学 | 9 |
6 | 琉球大学 | 9 |
8 | 新潟大学 | 8 |
8 | 山形大学 | 8 |
8 | 鳥取大学 | 8 |
8 | 山口大学 | 8 |
医学部再受験生の対策・勉強方法

医学部予備校に通って情報を集めよう
情報戦といわれる医学部受験。
医学部受験を過去に行っていない再受験生にとって、独学で勉強するのはとても難しいこと。
そんな医学部再受験生は、やはり、医学部予備校に通うのがおすすめです。
医学部再受験生専門のコースやクラスを設置している医学部予備校も多くありますから、時間に制限のある社会人や大学生の方でも通うことができます。
周りに仲間がいない状況でかつ、数年単位の受験勉強を前提に行う医学部再受験ですから、不安になること、受験校に迷うことなども多くあると思います。
そんな中で、なんでも相談できる先生やスタッフがいるというのは、とても心強いものです。
オンライン限定で学習方法の相談に乗ってくれる医学部予備校もありますからぜひ検討してみてください。
面接・小論文の対策が肝
英語や数学などについて勉強するのは最も大事です。
しかし、忘れてはいけないのが面接や小論文などの2次試験。
特に再受験生には、面接で細かく聞かれたり、小論文についてアカデミックな文章が求められることが多いです。
つまり、この面接や小論文などは再受験生が好印象を受けて点差をつけやすい部分であり、さらに、現役生などに点差を付けられやすい部分でもあるのです。
医学部再受験生が面接試験で成功し、合格するためには以下の3つに注意しましょう。
- 医師になりたい理由、再受験した理由を明確にしておく
- 社会人経験者をして最低限の知識を求められる場合がある
- 高校生が書くよりもよりアカデミックな文章が求められる
医学部に入りたい理由として、再受験生は他とは違い、わざわざこの年齢で再受験して医師になろうと思ったきっかけ、理由を強く求められる場合があります。
医学部再受験に至った経緯、理由、さらには医師になってからのキャリアプラン、どのような医師になりたいかなど、細かく聞かれても大丈夫なようにしっかりと対策をしておきましょう。
さらに、その話を第三者が聞いたらどう思うのか知るために、予備校などで面接の練習を何回か行ってもらうとよいでしょう。
さらには、社会人を経験した人として、ニュースについての知識や知見の広さは一般の受験生よりも多く求められることは仕方のないことでしょう。
もちろん、知識がないからといって不合格などということはありませんが、悪印象を受けてしまう可能性があります。
学科試験の勉強の合間に、知識を広くもつ行動、本を読んだりニュースを見たりなどもぜひ継続して行ってください。
受験大学を絞って対策を限定的に
さらに、医学部再受験生は、受験する大学を絞って、限定的に対策を行うと良いでしょう。
絞るというのは、受験する大学の数を少なくするということではなく、受験する大学のレベルを一定にしたり、数学や英語など、科目ごとの難易度を一定にするという意味になります。
例えば、6つの私立大学医学部を受験したとして、その中に2つの大学は英語の難易度がすごく高く、数学は簡単、しかし、そのうち1つの大学は数学が非常に難しく、数Ⅲの対策が必要という場合に、英語も数学も対策が濃く必要になってしまいます。
医学部再受験生が合格するには、まず、自分の得意科目と苦手科目を知ること、そしてどの大学がどのような出題方法なのか、記述なのか選択肢なのかや、科目ごとの難易度、点数配分について詳しくまとめておくことが成功の秘訣です。
まとめ
医学部再受験生にとって、年齢は大きな壁になると思います。
そのため、医学部受験を決めたら早い時期から医学部専門予備校に入り、学習のポイントをつかんでおきましょう。
さらに、科目数の多い国公立大学の受験を諦め、私立大学医学部のみに絞るのも一つの方法です。
別の記事では学士編入試験についても解説をしていますので、ぜひ参照してください。
医学部再受験生のみなさん勉強をがんばってください。