
医学部再受験は、受験勉強をゼロから始める必要がある人も多いため、年齢問題などもありますが、まず学力を合格レベルまで伸ばすことが最大の難関と言われています。
そこで今回は、短期間で飛躍的に学力向上が期待できる医学部予備校の選び方を紹介。
医学部受験ブームの影響もあり、今ではたくさんの医学部予備校が校舎を開設しており、再受験生向けのコースも設置されるなど、様々な受験対策が提供されています。
最短合格を実現できる医学部予備校の選び方をぜひ参考にしてみて下さい。
医学部専門予備校とは

医学部予備校とは医学部受験にだけ専門特化した予備校のことです。
河合塾や駿台といった大手予備校にも当然医学部コースというものはありますが、どうしても複数の中の一コースという位置付けになってしまうのが実際のところです。
医学部受験を専門としない講師による授業となってしまうので、必ずしも医学部受験に適した指導かどうかは分からないのが難点。
その点、医学部予備校では医学部受験を専門に扱っており、数多くの受験生を医学部に合格させた実績のあるプロ講師による綿密な指導が受けられます。
医学部受験のみを専門とすることで、全国の医学部受験の情報を集めているので、各大学の出題傾向や面接・小論文の対策、入試方式に関する情報などがいち早く手に入ることも医学部予備校の大きなメリットです。
また、医学部予備校は大手予備校と比べて講師と生徒間の距離が近いことから、生徒がどこでつまづいているかを講師側が把握しやすく、生徒の苦手分野に沿った授業をしてくれます。
そのため医学部合格を目指すなら、大手予備校以上に医学部予備校が最短経路ともいわれています。
医学部再受験生の必要性

近年の医学部受験ブームは、現役生・浪人生以外に社会人経験を経て医学部を志望する医学部再受験生の間でも巻き起こっています。
しかし医学部再受験生の場合、大学受験の勉強からブランクがあるので、ただでさえ難関な医学部受験をクリアするのは至難の業です。
そのためみんな同じペースで大教室で授業を受けるような大手予備校では、医学部再受験生にとってはついていくのが難しいことも。
そこで、医学部再受験を最短距離で成功させたいのであれば、医学部予備校がおすすめです。
苦手に合わせた指導
大手予備校と違い、医学部予備校は少人数クラスや個別指導で授業が行われることが多いです。
そのため個々の生徒に対して講師がじっくり見ることができるので、生徒がどのような箇所で間違えたかを講師が把握しやすいのが医学部予備校の一番のポイントです。
苦手分野をなくして基礎学力を上げることが志望校合格への近道なので、医学部予備校での指導は必須だと思われます。
豊富な情報量
医学部予備校からは数多くの医学部合格者が出ており、その中には医学部再受験生も多いです。
したがって再受験生に寛容な大学や各大学の面接・小論文対策といった医学部再受験に関する情報を豊富に持っているので、志望大学に合わせた対策をとりやすくなることも医学部予備校のメリットです。
医学部再受験生の場合、いかに無駄を省いて学習をするかは非常に大事になってくるので、医学部予備校は最適といえます。
綿密なプランニング
医学部再受験を成功するうえで必要となってくるのが、合格までの綿密な計画設定です。
医学部再受験生では、現役生や浪人生と比べて大学受験勉強のブランクがあることがかなりのディスアドバンテージとなってきます。
したがってやみくもに大学受験の勉強をするのではなく、まずは全体的な計画をたて、その計画に沿って実力をつけていくことを目標にするとよいのですが、自分でたてる時間は無駄ですし、キツキツの計画になってしまいがち。
医学部予備校では生徒一人一人に合わせた志望校合格へのプランニングをしてくれるので一から計画をたてる必要もなく、その計画の通りに学習をしていけばいいので、圧倒的に合格に近づけます。
こういった合格までのプランニングなどのサポート体制が整っているので、医学部再受験生には医学部予備校が最適だと言われるゆえんです。
医学部予備校の選び方ポイント

医学部予備校は医学部を最短で合格したいと考えるなら最適な環境だと分かりました。
しかし、医学部予備校の中にもたくさんあり、それぞれに特徴があるので迷ってしまう人も多いでしょう。
せっかく高い学費を払って医学部予備校に入ったのに、あまり相性が良くなくて十分な勉強ができずに不合格となるのは避けたいですよね。
ここではどのような選び方をすれば失敗しないのかを以下の項目を通じて見ていこうと思います。
学習環境
医学部予備校の多くが少人数制指導をとっていますが、その中でも4〜10人程度の少人数集団クラスか、完全1対1の個別指導かで分かれています。
集団クラスは同じ教室の中に医学部志望の学生がいるので、お互いに刺激しあいながら切磋琢磨できることがメリットです。
一方で完全1対1の個別指導では、自分の弱点・志望校に特化した授業になるのでより効率がいいともいえます。
集団クラスが合うか、完全個別指導が合うかは学生によるので、無料の体験授業を通じて相性を知るとよさそうです。
また、最近の医学部予備校には集団クラスと完全1対1指導のハイブリッド型をとっているところもあり、自分に合った学習スタイルを選ぶとよいと思います。
講師の勤務形態
医学部予備校には医学部受験に特化した、経験豊富なプロ講師が在籍しているので、頼もしいといえます。
しかし、その専門プロ講師が常勤か非常勤かで大きく学習効率が変わってきてしまいます。
医学部予備校では日々難度の高い演習をこなすことになりますが、その中で生じた疑問や質問をすぐに解決するには普段の授業をしてもらっているプロ講師に質問するのが一番です。
もちろん他の講師や現役医大生チューターに質問すればよいのですが、普段の専任講師に教えてもらいたいと思う学生も多いです。
そういった学生はプロ講師が常勤講師であるような医学部専門予備校を選ぶとよいでしょう。
自習室の環境
医学部予備校の選び方のポイントの中でも重要な位置にくるのが自習室です。
普段の授業以外では、医学部予備校でのほとんどの時間を自習室で過ごし、そこで自学自習に励むことになりますから当然ですね。
そのため自習室の学習環境が整っていることは、医学部受験で成功する上で必須となってきます。
自習室の環境をみるには以下の3つのポイントについてより詳しくみるべきです。
▼利用時間
基本的には開校している間は利用できる自習室がほとんどですが、医学部予備校によってはやや早めに閉じられる場合や、土日祝日は利用不可なところもあることに気を付けてください。
また、お盆や年末年始といった世間の長期休み期間は閉室となる場合もありますので、いつが使えるのかは要チェックです。
できるだけ年中365日、ほぼ休みなく自習室に行けるような医学部予備校を選ぶとよいでしょう。
▼席のタイプ
自習室の席がブースタイプか開放的なタイプなのかも重要です。
ブースタイプの場合はしきりがあるため周囲の人を気にせず、自分の好きなように勉強できる一方で、開放的なタイプは勉強している学生に囲まれるので刺激を受けることができます。
また、席が固定席か自由席かも予備校によって変わります。
固定席の場合は年間を通じて同じ席での勉強ですが、自由席の場合はその日の気分で席を変えられるます。
どれがいい悪いではなく、これは実際に勉強する学生の相性次第なので、体験授業の際に自習室を少し使わせてもらいましょう。
▼自習室の設備
各医学部予備校によって自習室の設備は多かれ少なかれ違いがあります。
特に生徒一人ひとりに割り当てられたロッカーや、無料で使えるコピー機があれば学習の効率が上がることは間違いないです。
また、休憩スペースの完備やフリードリンクサーバーなど、息抜きのための設備が整っていると、日々の学習に疲れた脳と体を癒すことができるので気になる人はチェックしたほうが良いでしょう。
学費
一般に医学部予備校は大手予備校よりも学費が高いのは事実です。
しかしながら、授業時間や指導の綿密さ、サポートの丁寧さなどを考えると医学部予備校の学費が高いのには理由があります。
もし医学部予備校に通いたいけど学費が高くて悩んでいるのなら、できるだけ早くから入学できる医学部予備校がおすすめです。
いくつかの医学部予備校は早期入学割引を行っており、入学金の免除や授業料の割引といった恩恵が得られるのがポイント。
また、入塾テストや模試の成績によって特待生制度が利用できる医学部予備校も多いので、少しでも学費を抑えながら質のいい医学部受験指導を受けたいなら、早期入学割引や特待生制度を採用している医学部予備校にいくのがいい選び方だと思います。
合格・進学実績
ほとんどの医学部予備校では数多くの医学部合格者を輩出してきています。
なので合格・進学実績についてはたいていの場合気にしなくてもよいかもしれません。
しかし、もし自分の行きたい志望大学の合格者がその医学部予備校から出ていない場合は別の医学部予備校にした方がいいかもしれません。
というのも特に私立医学部では対策の取り方ひとつで合格・不合格が明確に分かれてしまうので、もしかしたらその医学部予備校の指導が志望大学に合ってないという可能性が捨てきれないからです。
とはいえよほどこの大学じゃなきゃダメだといったこだわりがないのであれば、医学部合格については実績がある医学部予備校なので気にしなくていいと思います。
そのため、どうしても行きたい大学がある場合の選び方は、ここ数年間の合格者に志望大学があるかどうかを確認するとよいでしょう。
立地・治安
医学部予備校の多くは都心部に集中しており、最寄駅からのアクセスや立地がいい場合が多いです。
しかし医学部予備校の授業時間が夜の21時から22時くらいまであったり、自習室に最後までいることを考えると、その時間帯に子供に夜道を歩かせるのは不安だと思う保護者も多いはず。
特に女子学生の場合は、街灯のある通りや人通りの多い大通りを通るようにし、繁華街の近くにある医学部予備校は避けた方が無難です。
また、医学部予備校の付近に繁華街や大規模な商業施設がある場合、すぐ近くに受験生の敵である誘惑があることになるので、自分が誘惑に流されやすいと思ってるならできるだけ避けた方がいいです。
治安や立地について不安な場合の選び方は、グーグルマップやAppleマップでストリートビューをみて、医学部予備校から駅までどのような経路で行けばいいかやどのような施設があるかを検討してみることをおすすめします。
寮の有無
医学部予備校の中には学生寮を備えているところもあり、予備校外でのサポートが手厚いものもあります。
特に地方在住の医学部受験生にとっては、わざわざ医学部予備校に通うには遠すぎることも多いのでこういった医学部予備校が運営する寮があると便利です。
また都心部に住んでいて、十分通える範囲であっても、実家から離れて受験勉強に集中するために寮に入る学生もいます。
医学部予備校の運営する寮の場合、寮にいる生徒は全員医学部志望のライバルなので、予備校外でも日々刺激を受けることができます。
しかし、逆にそれでリフレッシュできる時間が作れずに負担になってしまうと感じる学生もいるので、一概にメリットとは言えません。
また環境の変化が著しく、家事や洗濯といった日常雑務もこなすのは医学部受験生には大変なので、寮母さんがいる学生寮をできるだけ選ぶとよいと思います。
寮で常時受ける刺激を負担・プレッシャーに感じられる学生の場合は、学生マンションを自分で借りるとよいでしょう。
医学部予備校の選び方まとめ
医学部受験では通常の学部の受験以上に難問・奇問が出題されたり、必要な科目数も多いことから合格を手にすることは至難の業です。
これから先、医師になりたいと考えて医学部受験を考える方は医学部専門予備校をおすすめしますし、合格に一歩でも近づくには必須だと思います。
しかしながら一言で医学部予備校といっても何個も種類があるし、どういった違いがあるのかが分からないという声が多いです。
上記の学習環境・講師の勤務形態・自習室の環境・学費・立地・寮の有無といった選び方のポイントを踏まえて、ぜひ自分にとって最適な医学部予備校を見つけてもらえたらと思います。
また、上記に挙げた選び方のポイント以外にも家族間や自分なりの基準を設けておくとより選びやすくなると思います。
こういった選び方のポイントを踏まえたうえで、悩んでいる医学部予備校の体験授業を受けると、何がよくて何が足りないかも明確にわかるのでおすすめです。