医学部再受験の面接対策

医学部再受験では、私立大学・国公立大学どちらを志望しても「いかに効率良く受験勉強を進められるか」が大きく話題になります。
しかし、試験対策と同じぐらい重要なのが面接対策。
特に私立大学で顕著ですが、医学部再受験の面接は別会場でまとめて行うなど、特別扱いの面接となる大学もチラホラあるほど。
実際、医学部再受験の面接はどのようなもので、どんな対策が必要なのでしょうか。
この記事では、医学部再受験生に向けて、合格を勝ち取る面接対策を解説していきます。
医学部再受験生が知っておくべきこと

面接のない医学部受験は無い
医学部再受験生の中には面接がない医学部を受験したいという人も珍しくありませんが、実は現在では面接のない医学部受験はないのです。
以前までは面接を課さない大学もいくつかありましたが、2020年度入試で九州大学が医学部入試に面接を課したことで、2021年度以降も全国82大学すべての医学部で面接が必須となっています。
医学部入試差別問題
2018年に社会問題となった医学部入試差別問題。
性別や年齢による減点が秘密裏に行われ、現役生などに比して女性受験生や医学部再受験生にとって不利となる入試制度が明らかになりました。
文部科学省が入ることで改革が行われ、現在では指摘のあった大学はいずれも「改善されている」と評されていますが、今後の動向にまだまだ注目が必要です。
寛容な大学を選ぶことがかなり重要
医学部入試差別問題では指摘を受けなかった大学がほとんどですが、実際のところ各大学医学部の年齢別入学者数のデータを見ると、大学によって大きく差があることがわかります。
毎年の入学者が現役〜2浪でほとんどを占めている大学もあれば、毎年30代以上の入学者が数名いる大学もあったり。
つまり、医学部再受験に寛容な大学とそうでない大学が実ははっきりしているのです。
したがって、もしもこのことを知らずに医学部再受験に寛容でない大学を受験してしまったら、どれだけ試験対策や面接対策が十分でも合格可能性は他大学より低いことになってしまうのです。
医学部再受験では、特に、受験校選びでの情報収集が重要となるのです。
医学部再受験生は、年齢や経歴に応じて期待される
医学部再受験生の多くは、社会人としての経験を積んでおり、アルバイトや就職で面接を経験している人がほとんどです。
実際に面接をするのは久しぶりになるかもしれませんが、面接においては医学部再受験は現役生・浪人生と同じでは落ちるということを肝に銘じておきましょう。
服装などの身だしなみ、敬語など言葉の選び方、姿勢などの態度など、面接ではさまざまな注意点がありますが、医学部再受験生はこのどれも、あまりにもひどいようでは確実に落ちてしまうでしょう。
特に、面接に際してはエントリーシートや志望理由書を書かされる大学も多く、当然年齢や経歴は面接官に知られてしまいます。
医学部再受験生は自身の年齢や経歴に相応するよう、しっかりと面接対策をしておきましょう。
ユニークな面接試験を実施する大学

近年は様々な志望動機など定番の内容を聞くだけではなく、今までにはない内容や形式での面接をおこなったり、特に長い時間かけて面接を行う大学が増加してきました。
最近特に目立つのはMMIを取り入れる大学です。
MMIとはまず規定のシチュエーションの書かれた文章を読み、その状況を自分がどう捉え、どのように対処するかを考えさせ、それを説明させる形式です。
これは対策しなければ難しい形式といえます。
ここでは、面接に特に力を入れている大学、MMIに力を入れている大学を紹介します。
国際医療福祉大
国際医療福祉大学は医学部再受験生に対して寛容度の高い大学といわれています。
一次で小論を課すため、二次試験は面接のみ。私立医学部の中でも最も時間をかけて面接評価を行います。
30分の面接を2回に分けて行うのは国際医療福祉独特のシステムといえるでしょう。
1回目の面接
1回目の面接はオーソドックスです。3分間の自己紹介や、志望動機、海外での活動に興味があるかなど過去にきかれています。
医学部再受験で浪人をしている場合、「昨年国際医療福祉大学を受験しているか、もし受験していないのであればその理由は何か」も答えられるようにしておきましょう。
2回目の面接
学力に加え社会性や医療への強い関心を持っているかを見極める質問、時事問題についてきかれます。
過去には「リモートワークについて」「新型出生診断」「WHO」「選択的夫婦別姓制度」「高齢者の運転」について聞かれていたようです。
社会人医学部再受験の場合は、面接官の期待度もあがります。
一般常識的な内容はしっかり把握しておきましょう。
藤田医科大学
藤田医科大学は22歳以上の合格者人数が2桁に達することもある比較的医学部再受験生に対して寛容度が高めといえる大学です。
個人面接1回とMMI形式の面接が2回行われます。個人面接は10分程度で非常にオーソドックスなものです。
藤田医科大学のMMIの内容は?
藤田保健大学の過去のMMI試験は1分課題を書かれた紙を読み、5分で説明をするスタイル。
これを2セット行います。
過去に出題された内容としては
- あなたは研修医で、深夜に失明の恐れがある患者が搬送れたが、診断できる部長が不在である。以前にも同様の状況で部長を呼んだが違う病気だったため注意をされたことがある。あなたはまた部長を呼ぶか。
- コンビニで20人ほど並んでいる列に、高齢者が気づかずに割り込んできた。あなたは注意するか。
- 高齢者と自転車事故を起こした。どちらに非があるか。
- 試験帰りで疲れているとき、電車の指定席で隣のおばさんが座席を回転させ、向かい合わせに3人でしゃべっていた。このままで良いかとたずねられたら、あなたはどうするか。
などです。
東邦大学
東邦大学は医学部再受験生の寛容度がやや厳しい大学です。
東邦大学は個人面接(MMI)に加え集団討論を課します。
医学部再受験生にとってはこの面接は現役生に差をつけるチャンスといえます。
東邦大学のMMIの内容は?
個人面接はMMI形式で全4回。各3分程度です。
以下のような内容が過去に質問されています。知識を問う問題も多く出るため、医学部再受験生にとって、比較的有利に働くといえるでしょう。
- 「ピンクの湖」を見せられてそれはなぜか聞かれる。
- 6つのキーワードが提示されその中の3つについて説明する(TPP・集団的自衛権・ビッグデータ・出生前診断など)
- オリンピックなどで外人が来日したとき異文化の人たちとしゃべるにはどうしたらいいか。
- レポートの提出の期限を守れなかったことに対して教授に謝罪の電話をする。(面接室の衝立の後ろに教授役の人がいる)
- 中国人の患者が来たとき、その患者が不安に思うことは何か(言語の問題以外で)、そう考えた理由。
MMIを課す大学
東邦大学・藤田医科大学以外にも東京慈恵医科大学や千葉大学東北大学や岩手医科大学がこれを導入しています。
また通常の面接の中にMMIのような質問を東京医科大学や東京女子医科大学・愛知医科大学でされているようです。
社会経験を積んでいる医学部再受験生にとっては有利な面接様式といえるでしょう。
採点や評価方法について

評価方法について
先ほどにも書いたようにすべての医学部入試で面接が課されているのですが、面接の結果をどのように入試に利用するかは大学によって異なっています。
具体的には点数として算出し、学力試験の点数と併せて合格判定に用いる大学と、点数化はしないで適正のありなしを判定する大学があります。
点数化をする大学の中でも、秋田大学のように二次試験の配点のうち半分近くが面接の点数の大学があれば、配点のうち面接の得点が10%ほどの大学もあります。
自分の志望する大学がどのような配点方式になっているかということについてはよく確認しておきましょう。
点数化をしない大学の評価方法
医学部の面接では点数化する大学と点数化しない大学があると書きましたが、点数化しない大学の評価方法について紹介していきたいと思います。
点数化しない大学では「段階評価」という方式を用いており、面接官が適正ありか適正なしかの2択で受験生の評価を行うことが多いです。
一定数以上の面接官が適正なしと判定した場合、学力試験の点数にかかわらず入試は不合格となってしまいます。
適正なしと判断されてしまった場合、学力テストの点数にかかわらず不合格となってしまいます。
とはいえ、よほどのことがない限り適正なしと判断されることはないのでそこまで気負う必要なないかと思われます。
点数化する大学の採点方法について
そして実際医学部面接はどのように評価しているのか?ということについてですが、どの大学でも採点基準は公開されておらず、結局のところ不明、ということになりました。
面接の出来に全く自信がないと話していた人が上手く出来たと感じている人よりも点数が高かったりしますし、正直ブラックボックスといった感じです。
たしかに面接といいますと受験者のしぐさや言葉遣いといったように明確に基準を言語化するものも評価対象となりますし、はっきりと基準を作成することは難しいのかもしれません。
あまり評価基準を意識せず、常識的な態度、言葉遣いをしっかりするように意識することが一番大事だと思います。
また、同じ大学に合格した受験生の中でも面接の点数は異なってはいるのですが、あまり面接で差をつけるということは意識しすぎない方がよいかと思います。
あくまでも学力試験で差をつけて合格するという気持ちで試験に臨んだ方が結果を残しやすいと思います。
医学部再受験生の面接対策のポイント

実際のところ、大学によっては面接は形式だけでほとんど筆記試験で合否を決めている大学もあります。
しかし、中には点数化している大学も多いため、医学部再受験では試験勉強も大事ですが、面接試験の対策も十分に行いましょう。
基本的な質問は必ず準備しておく
面接での基本的な質問には以下が挙げられます。
- 大学の志望動機
- 医学部の志望動機
- 入学後に頑張りたいこと
- 卒業後について
このような、必ず聞かれるであろう質問は事前に準備しておかなければなりません。
医学部再受験の場合は特に、「なぜ現役で受験しなかったのか」「なぜ医師なのか」といった内容を詳しく聞かれる可能性もあるので注意が必要です。
理由を簡潔に、かつ正確に伝えられるよう練り直すことをおすすめします。
準備は「文章」でも、暗記は「ポイント」で。
上記のような必須の質問以外にも、面接対策をしているとさまざまな質問を想定して回答を考えることになります。
それらの回答を暗記する際にカギとなるのが、全文を覚えないということ。
無理に全文を覚えてしまうと、実際の面接で思い出そうという心理が働き、言葉・会話としておかしな口調になりかねません。
回答の内容は、一番伝えたいことや、自分が使い慣れていない言葉などの要点を押さえておき、それらを思い出しながら話す練習をするように心がけましょう。
論破するのではなく、自己表現を
医学部再受験では、時折「失敗した」と面接後に嘆く医学部再受験生を見かけます。
聞くと、「面接官と討論のようになってしまった」「自分の言いたいことが伝わらなかった」「圧迫面接だった」などなど・・・。
前述のように、医学部再受験生は現役生や浪人生よりも、社会経験がある上に医師になることへの熱い思いがあることが多いのが実際。
そのため、面接官も医学部再受験生には自然と比較的強い興味を持ってしまいます。
- 以前の仕事ではなにがダメだったか(なぜ医師なのか)
- 医学部再受験がだめだったら今後どうするのか
- 合格後は周囲とどのように関わるつもりか
などといった、少し踏み込んだような、医学部再受験生がぐっと身構える質問がされることが珍しくありません。
また、近年ではコロナ対策はどうすればよかったと思うか、など答えのない難しい質問が現役生らにも聞かれることが。
いずれにおいても、論破しようとするのではなく、あくまで自分の意見を持ち、それを相手に伝えようと努力することを肝に命じてください。
多様性、多職種連携、チーム医療などのように、医療では自分の意見をわかりやすく相手に伝える能力と他者の意見を傾聴し理解する能力が求められます。
それらの能力に反するような姿勢を示してもなんら良い評価にはつながらないので、日頃から面接対策と思って、傾聴と意思表示に練習を行うのもおすすめです。
時事問題に対策できるように
医学部の面接では時事問題が聞かれるときがありますが、医学部再受験の場合はその傾向が強い印象です。
気になるニュースは?というざっくりな質問には、事前の対策が可能です。難しいニュースを選ぶ必要はありませんが、自身のアピールにつながるような内容を目指しましょう。
一方、特定の時事問題について聞かれた場合、分からない時は正直に伝えるのがベストです。
ただし、医学部再受験生には謎の過度な期待を面接官が持っているのも事実。
せめて自身が経験した職域に関する話題については十分に私見を述べられるようにしておきましょう。
何度でも、人も変えて練習を
面接対策は、自分1人でできることと他人が必要な部分とがあります。
回答の準備や、鏡を使った練習をある程度したなら、家族や友人、予備校の先生など、なるべく多くの人に面接対策をしてもらいましょう。
特に、姿勢や身振り手振り、口調などは1人の練習では気づかないことも多く、他人に見てもらうことで分かってくるものです。
多くの人に見てもらうと、人によって注意される内容に違いが出てくるかもしれませんが、その場合は自分の判断で選択すればよいです。
医学部再受験生は面接で不利になるってホント?

先述した通り、2018年に複数の大学の医学部で医学部再受験生が合格点に達していたのにも関わらず不合格になっていたことが発覚しました。
現在は寛容・公正な入試を行っていると思われますが、大前提として医学部再受験生は面接で不利になることがあります。
なぜ医学部再受験生は不利になることがあるのでしょうか。
医師志望理由
ほぼすべての医学部の面接で聞かれるであろう医師志望理由。
現役生や浪人生のように最初から医者を目指していた人は、医師志望理由も考えやすく、かつ大学側もそこまで深く掘り下げることは少ないでしょう。
しかし医学部再受験生には社会人経験があり、会社員や銀行員、商社マンといった非医療職だった人も多いです。
看護師や介護福祉士といった医療職出身であればまだ言いやすいですが、非医療職出身である場合、通常よりも医師志望理由を深堀りされる可能性が高いと考えられます。
医学部側としては、本当に人を助けたいという気持ちの学生に入学してほしいので、ちゃんとした医師志望理由なしでは近年の高給な医者・医学部受験ブームに乗っかっているのではないかと、医学部再受験生に対して感じてしまうのかもしれません。
面接対策として、医学部再受験生は、いかに自分が人を助けたいと思っているかという強い気持ちを医師志望理由の中で前面に出していくほうがよさそうです。
医者は激務、かつ医者不足
医者は確かに高収入が見込め、そして安定した職業であるので魅力的にみえますし、人を助けるという素晴らしい職業であることは間違いありません。
しかしながら、医者という職業は非常に激務であり、並大抵の体力・精神力ではハードな研修期間をくぐりぬけることはできず、途中で挫折してしまうでしょう。
また医者の数自体は常に不足気味であり、医学部はできるだけ長く働けるような医者を育成したいと考えていることが多いです。
医学部再受験生は現役生と比べ高齢で、医者としてバリバリ働ける期間が通常よりも短いといえるので、医学部側はその点で医学部再受験生に対し不寛容になっているのだと考えられます。
医学部受験生は面接試験で、強靭な体力・精神力が備わっており、体育会系の部活のエピソードなどを言うといいかもしれません。
もし中高大と文化系の部活・サークルしかやってない場合は、医学部入学後に体育会系の部活に入ることをほのめかすこともいいかもしれないです。
面接対策はいつから始めるのがおすすめ?

それでは、次に医学部再受験の面接対策は具体的にいつから始めるのがおすすめなのか、ということについて解説していきます。
結論から言うと、医学部再受験の面接対策は面接試験予定日の1ヶ月〜1ヶ月半前から始めるのがおすすめとなっています。
準備は念入りに
上述したように、医学部再受験生は現役生や浪人生と同レベルの問答では、面接試験を突破することは非常に難しくなってしまいます。
従って、想定される踏み込んだ質問も含めた回答を念入りに準備する必要があります。
一週間や一夜漬けレベルの短期記憶に頼った準備では、面接官にかんたんに見破られてしまいますから、1ヶ月〜1ヶ月半前から面接対策を始め、想定回答を長期記憶としてストックし、面接本番には数多くの質問に自然に答える事ができる状態にするということがベストでしょう。
もちろん、先に述べたように回答は全文を暗記しようとするのではなく、ポイントをしっかり抑えて自分の回答のコアとなる部分を準備するようにこことがけてください。
また、上述の通り面接対策は一人で完結する部分もあれば周囲の人の協力が不可欠な部分もあります。
なるべく多くの人に自分の医学部再受験面接対策を手伝ってもらい、更にその振り返りや修正を行う必要があるということも考えると、やはり1ヶ月〜1ヶ月半は必要十分でしょう。
早すぎるのもNG
準備をたくさんする必要があるので、早く医学部再受験の面接対策を始めましょうということをこれまでに述べてきましたが、逆に準備を始めるのが早すぎるということも考えものです。
まず第一の理由としては、医学部再受験生であっても面接対策にダラダラと時間をかけすぎることが無駄であるということが挙げられます。
いかに対策をしても、結局はブラックボックスになっている試験ですから、面接対策に時間をかけすぎるよりは学力試験二時間をかけましょう。
もちろん、時間を「だらだらと」、「かけすぎる」ことが問題なので、準備はしっかりと行いましょう。
もう一つの理由としては、あまり前から準備をし始めてしまうと最新の時事問題に情報をアップデートし忘れてしまう恐れがあるからです。
面接官は、ニュースや新聞をしっかりとチェックしているかということも見ていますから、一ヶ月前くらいから情報を収集し始めるのがベストでしょう。
以上、次に医学部再受験の面接対策は具体的にいつから始めるのがおすすめなのか、ということについて解説してきました。
あくまで一般論にはなりますが、これを参考にして自分に最適な時期に医学部再受験面接対策をはじめて貰えればと思います。
医学部再受験生に寛容な大学

三重大学
三重大学医学部は国公立大学医学部の中で平均的な合格難易度ですが、最も特徴的なのは医学部再受験生に対してかなり寛容であるということです。
毎年一定数の医学部再受験生が合格していると報告があり、実際に2021年では30代以上の学生が5名合格していることからも、年齢に対してかなり寛容な姿勢をとっていると推測されます。
面接試験でも「なぜ三重大学を志望したか」や「医師を志した理由はなぜか」などオーソドックスな質問が多く、雰囲気もかなり和やかであると言われています。
報告でもデータで見ても、三重大学医学部は年齢に寛容であることは明らかなので医学部再受験生にはおすすめできる医学部の一つです。
久留米大学
久留米大学医学部は私立大学医学部にしては珍しく総合大学で、福岡市の都会部に位置しています。
久留米大学医学部は医学部再受験生に対してかなり寛容であると言われていて、30代の学生も珍しくないと報告されています。
2018年に東京医大を皮切りに発覚した医学部不正入試事件でも、調査をした文部科学省によれば「問題なし」とされていることもおすすめできる理由の一つです。
また、2021年度の入試から面接点の点数開示を行っており、面接試験でまったく不正をしていないからこそ公開できるものだと予想されます。
このように、久留米大学医学部には年齢に寛容であると思われる根拠がたくさんあるので、医学部再受験生にはおすすめできます。
大阪医科薬科大学
大阪医科薬科大学医学部は、関西で関西医科大学医学部と並んでツートップと称されるほど実力と伝統のある医学部です。
基本的に高偏差値帯の大学では、実力のある学生であれば門戸を開く方針であり、面接試験よりも学科試験の出来を重視していることが多いです。
そのため大阪医科薬科大学医学部も年齢に対してかなり寛容といわれており、2022年度の入試結果では合格者の約15.5%が卒後三年以上の学生で占められていました。
また、2022年度では45歳の医学部再受験生が合格したことで話題になったので、やはり実力さえ伴っているのなら年齢については気にしないという姿勢をとっているのは間違いなさそうです。
実力に比較的自信のある医学部再受験生であれば、大阪医科薬科大学医学部はかなりおすすめできます。
面接が得意なら編入試験も考慮するべき

もしも面接対策などをしている中で、「私は面接試験が得意だ」「もっと面接試験でアピールできたらいいのに」などと感じるのであれば、編入試験がおすすめです。
編入試験とは、4年生大学を卒業して学士を修めている人だけが受験できる制度。
詳しくは他の記事でご紹介しますが、編入試験での面接は25〜30分と、一般入試に比べてかなり長時間になります。
それだけ長ければ、自分の人間性や強い意志を十分にアピールできるので、ぜひ検討してみてください。
学士編入試験がおすすめの医学部再受験生
少しでも早く医師になりたい医学部再受験生
学士編入試験の特徴はなんと言っても、2年や3年次に編入できるというところにあります。
一般入試を受験して医学部に合格しても、実際に医師国家試験に合格して医師になることができるのは6年後となり、ただでさえ現役の受験生に比べて年をとっている医学部再受験生にとってこの6年は非常にもどかしいものとなってしまいます。
しかし、前述の通り学士編入試験の制度を利用して2年次や3年次似編入することができれば、1-2年間学生としての期間を削減することができるので、一般入試を受験するよりも早く医師国家試験を受けることができます。
一刻も早く医師になりたいという医学部再受験生にとっては非常におすすめの選択肢となっております。
また、早い時期に医師になることによって将来のキャリアの幅が広がるというメリットもあります。
経済的に余裕がない医学部再受験生
一般的に医学部6年間で必要となってくる学費というのは、他学部に比して負担の大きいものになるということはご存じの方も多いでしょう。
国公立大学であればある程度学費は安いですが、6年間となるとやはり金銭的に厳しいという方もいます。
私立大学であれば、驚くべきことに6年間で3000万円ほど必要となる大学もあります。
しかし、編入制度を利用すれば前述のように学生として大学に通う必要のある期間が短くなりますからその分払う学費も安くなります。
したがって、経済的に余裕がない医学部再受験生にとっては魅力的な制度ではないでしょうか。
一般入試に自信がない医学部再受験生
医学部の編入試験の受験科目は、一般受験の受験科目と異なるということもあります。
苦手な科目を避けることができるというのは、この学士編入試験の大きなメリットの一つです。
もしも「目標としている医学部があって、特定の科目の配分が高いけどその科目には自信がない」という方がいれば、学士編入試験の受験科目も一度確認してみるとよいのではないでしょうか。
医学部予備校での対策もおすすめ

医学部再受験の面接対策には、医学部予備校を頼るというのもおすすめです。
過去の情報が豊富
面接対策に欠かせないのが「何が聞かれるか」の情報。
しかし、ネットはもちろん書店に行っても、入手できるのは限られた情報のみです。
医学部予備校の場合、毎年多くの受験生が様々な大学を受験しており、面接形式・質問内容についての情報が過去長年にわたって蓄積されています。
特に医学部再受験の場合、現役生らにはされない質問が出たりすることもあるため、この情報は医学部再受験にとってかなり貴重なものになります。
プロによる指導が受けられる
医学部予備校の場合、講師はもちろんスタッフ含め全員が医学部受験のプロ。医学部再受験についても、合格実績の高いところがほとんどです。
面接対策では、模擬面接を通して実践的な訓練を行い、プロとしてのノウハウを活かして回答内容や話し方のフォローを受けることができます。
医学部再受験では、「面接だけで受かる」ことはなくても、「面接で落ちる」ことは現役生同様に十分あり得る話。
もしも面接対策に不安を感じているのであれば、医学部予備校を利用することは必須レベルとも言えるでしょう。せひ検討してみてください。
もしも面接対策に不安を感じているのであれば、医学部予備校を利用することは必須レベルとも言えるでしょう。せひ検討してみてください。
面接対策に特化した短期講座もおすすめ
医学部予備校の中には、夏〜冬にかけて面接対策講座を単科で提供しているところもあります。
この場合、数万円で受講が可能なことが多く、医学部予備校のプロに面接や小論文でのポイントを教わることが可能です。
もちろん、大学ごとに過去どのような質問が行われたかなどといった情報を得られたり、受験生それぞれに実際に模擬面接を行い、改善点を指摘し てもらえるなどかなり充実した内容の場合がほとんど。
医学部再受験に重要な情報収集もここでできるので一石二鳥です。
学費の高い医学部予備校でもこのように苦手なところ、頼るべきところで頼ることで費用を抑えながら医学部再受験を最短で成功させることができるようになるため、ぜひご検討ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は医学部再受験生の面接対策について焦点を当てて解説してきました。
医学部再受験生は、現役生や浪人生よりも面接対策で気をつけるべき点が多く苦労することは間違いありません。
しかし、逆に言えばこの面接対策を疎かにせずしっかりと行っていくことで、他の医学部再受験生との差別化をはかり、試験官に印象づけることができるということは疑いようのない事実です。
前述の対策内容や対策開始時期を参考に、念入りな準備を行っていきましょう。
独学で面接対策を行うのに不安があるという方は、医学部予備校の利用も考えてみてはいかがでしょうか。
もしも面接試験に自信があるという方は、学士編入試験に挑戦してみるのも良いでしょう。