
医学部合格を目指して浪人することになったとき、予備校に通わずに自宅で一人で勉強をしてみようとおもったことはありませんか?
宅浪という言葉はよく聞きますが、実際に宅浪で医学部に合格した人はいるのでしょうか?
また、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
今回は、誰もが気になっているであろう、医学部受験での宅浪について、主に医学部再受験生に焦点を当てて詳しく紹介したいと思います。
宅浪は、お金もほとんどかからない上に時間が自由に使える素敵な受験方法のようで、実際は精神面、モチベーションの維持がとても大変で困難の多い道のりなのです。
宅浪とは?

宅浪とは、すなわち予備校などに通わずに大学受験合格を目指すものです。
自宅浪人の略称で、主に自宅で受験勉強を行います。
今回は医学部再受験に限ってお話をしていきますが、医学部再受験生の場合は、すでに学生、もしくは社会人ですので、アルバイトをしながら、もしくは仕事をしながら受験勉強をするといった形になります。
さらに、一人暮らしをしている医学部再受験生も多いですから、自分の生活を支えながら受験勉強をすることになりますよね。
そのような医学部再受験生で、宅浪をしている人は少なくありません。
宅浪ではほとんどの人が、自宅で勉強を行いますが、中には、自習室を契約してそこに通ったり、カフェを拠点をして勉強をする人もすくなくありません。
また、宅浪生は自分から調べて行動しなくてはなりませんので、模試を定期的に大手の予備校へ受験しに行き、自分のレベルを確かめる唯一の機会としています。
医学部再受験で宅浪をするメリット

お金がかかるのは基本、入試費用と参考書代のみ
メリットで最も大きいと思うのが、お金がほとんどかからないというところです。
大手予備校でも年間100万円ほどの学費がとられますが、医学部受験専門予備校となると、学費が年間500万円かかるといったこともすくなくありません。
それらの本来予備校に払うはずだった学費代がすべて浮くことを考えると、とてもうれしいですね。
特に医学部再受験生は、私立大学医学部を何校も受験するのではないかと思います。
私立大学医学部の入試費用は1校6万円と高いので、予備校の学費代が浮けば、入試費用のほうにどんどん回すことができます。
参考書や模試などと少しずつお金はかかりますが、1年間の受験費用を考えれば、大手予備校の4分の1以下、医学部予備校の20分んの1以下で済みますので、普段の生活と受験費用まで自分のお金でまかなわなくてはならない医学部再受験生にとってはとてもありがたいですね。
勉強と大学・仕事の両立がしやすい
医学部再受験生には、現在通っている大学を休学せずに、また、仕事をつづけながら、残りの時間で受験勉強を行うという方も多いと思います。
予備校に通っていると、多くの予備校では朝から夕方まで授業が入っていますから、基本的に医学部再受験生は休学するなどしないと両立は難しいです。
もしくは、夕方以降に授業を行っている医学部再受験生用のコースに所属したり、夕方以降に授業を入れることのできる個別指導予備校に通う必要があります。
その点、宅浪は、授業という概念がなく、予定があるとすれば3か月に1~2回の模試と入試当日のみです。
医学部再受験生にとって、普段の生活のその他の時間内で勉強を少しずつ進めていけるので、特にゆっくりと数年間をプランとして立てている医学部再受験生にとってはとてもいいですね。
時間を自由にスケジュールがたてられる
宅浪は予備校に通う必要がないので、もちろん、授業や講義もありません。
予備校によっては、様々な試験が頻繁にありますが、それに対する勉強などをいちいちする必要がないため、1年間の受験勉強スケジュールを自由に組むことができます。
さらに、予備校から出される宿題や課題などもないため、自分の苦手科目、例えば数学が苦手ならば数学に時間をたくさんかけて勉強するといったように、時間を有効に使うことができます。
普段の生活の予定と合わせながら、この日はたくさん勉強する、この日は大学があるから少ししか勉強しないといった風に、自分でスケジューリングすることができるので、ストレスなく受験勉強を行うことができます。
医学部再受験生が宅浪をするデメリット

入試情報を得るのが難しい
医学部再受験生が宅浪をするデメリットはこれに尽きます。
ただでさえ、久しぶりの大学受験、もしかしたら初めての医学部受験かもしれません。
医学部受験は、情報が命。
情報戦とさえ言われます。
しかも医学部再受験は、受験校を選ぶうえで、どの大学が再受験生に優しいか、多く医学部再受験生が合格しているかなど、現役受験や普通の浪人生よりも調べることがはるかに多いのです。
モチベーションの維持が必要
また、医学部再受験生ながらの問題ですが、大学生活や社会人生活との両立で、いま自分が医学部再受験を選ぶことは間違っているのではないかといった悩みを持つことがあると思います。
さらに、大学生としての楽しい生活や、社会人としての人付き合いをするうえで、辛くて困難な医学部受験勉強から逃げ出したくなることもあるでしょう。
予備校に通っていれば、同じ医学部受験をする仲間が得られます。
もしかしたら、医学部再受験生の仲間までできるかもしれません。
さらに、予備校には、いつでも勉強の悩みを相談できる講師もいます。
様々な誘惑に耐え、本来浪人生がする必要のない仕事や人付き合い、大学のレポートなどを行いながら、友人や講師がいない中、一人でもくもくと勉強をする日々を1年続けるには、相当な精神力が必要になりそうです。
アドバイスが得られず、受験勉強が間違った方向に進むことも
予備校に通っていれば、講師がいて、チューターがいて、さらに、基本的には定期的な面談があります。
医学部再受験生に限らず、医学部受験では、間違った勉強方法をしていて成績が伸び悩むことも多いです。
そんな時、また、勉強方法に不安を感じたときに限らず、志望校に悩んだときや、苦手科目があるときなど、すぐに相談できる人がいうということは、とても心強いものです。
その点、宅浪では、すぐに話をできる存在が周りにいないですよね。
また、医学部再受験生の場合、周りに医学部再受験をするということを話していなくて、相談できる相手がいないこともあるかもしれません。
アドバイスに限らず、メンタルケアや精神の面で、宅浪ではなく予備校に通うことは大きな意味があると思います。
予備校に通わないでも医学部に合格できる?

宅浪で医学部に合格した人のブログ
宅浪から医学部受験に合格した元受験生のブログを3つここにご紹介します。
ブログ名 | サイト |
---|---|
医学部GO! 宅浪で無制限一本勝負 |
https://ameblo.jp/mezase-igakubu-juken/ |
宅浪で医学部! | http://medical.gg-blog.com/ |
ああ言えばforYOU ~宅浪での医学部受験方法論~ |
http://taniema.blog91.fc2.com/blog-entry-13.html |
宅浪での医学部再受験に向いている人とは
宅浪での医学部再受験に向いている人のポイントは以下の3つです。
- 意志が強い人
- 自ら情報を集められる人
- 友人や講師がいなくても一人で勉強できる人
ここまで読んでくださればわかると思いますが、医学部再受験を宅浪で行うことに向いている人は、とにかく意志が強い人です。
モチベーションを保ち続けることが困難な受験生には向いていません。
それから、医学部再受験についての情報を自分で駆使して集める必要があり、自ら進んで行動して、受験校を決めて、受験校に関して調べつくし、対策方法を自ら考えられる受験生には宅浪が向いていることでしょう。
予備校に通っていれば、分からない問題を質問できる環境が整っており、さらに、苦手科目があった場合、受験校・志望校に迷った場合、成績が伸び悩んでいる場合の勉強方法などに相談に乗ってくれる先生や友人、チューターといった存在がありますが、宅浪ではそのような存在がいません。
特に医学部再受験生の場合、周りに医学部に合格した高校時代の友人などが現役生や高校を卒業したばかりの浪人生に比べてすくないと思うので、相談できる相手が少なく、それゆえに精神的に病んでしまう場合も多いかもしれません。
以上から、医学部再受験で宅浪が向いている人というのは、とても少ないということが分かります。
まとめ
ここまで、医学部再受験生の宅浪について、メリットとデメリットを軸に紹介してきました。
本当に強い精神とモチベーションの維持、それから自分を抑制する能力などがないと難しい宅浪での医学部再受験。
しかし一方で、自由に時間を使えるなどといったメリットは大きいです。
宅浪が向いていると自分で考えている人は、お金をあまりかけずに医学部合格することも夢ではありません。
予備校の単科講座や模試、さらにはオンライン予備校での定期的な相談などを行いながら、「ほとんど宅浪」のような、間をとった医学部再受験もよいと思っています。
このような医学部再受験にかんする様々な記事を参考にしながら、ぜひ自分に適した医学部合格への道を見つけてください。