
医学部再受験生は年齢が通常の受験生よりも上がるため、医師になるときには何歳になっているのか。
ここでは、医師として活躍するまでには何年かかるかを、医学部医学科へ入学後から紹介していきたいと思います。
医学部医学科は何年制?
大学の学士課程は4年制が一般的ですが、医学部医学科は6年制です。
6年制を採用しているのは医学部以外にも薬学部や歯学部など医療系の学部に多く、それだけ専門的な知識と豊富な実習が必要とされていることになります。
特に近年は医療技術の発展が著しく医療は高度化・複雑化しており、学士課程でも学ぶべきことが多く6年という長い時間をかけて学んでいくことになります。
したがって、医学部再受験生の場合は、卒業したら30代というケースは珍しいことではありません。
海外の大学事情
海外の医学部は日本とは制度や仕組みが違うことが多いです。
イギリスは日本と同じように、高校卒業後に共通試験や国際バカロレアを受験して医学部に入学し、5年から6年かけて学びます。
また、留学先として人気の高いアメリカでは、学士号を取得した後にメディカルスクールに通う仕組みで医学部は大学院に相当しています。
同じく留学先として人気の高いオーストラリアも最近は学士号取得を条件にしている医学部が増加。
国によって医学部が何年制か、また、医師になるまでのプロセスも異なってきます。
卒業後は何年で医師になれる?
医師国家試験で医師免許取得
医学部を卒業したらまずはすぐに医師免許を取得する必要があるので国家試験を受験することになります。
実際は、国家試験は2月前半の日程で実施されるため、卒業見込みの状態で受験することになりますが、医学部での卒業試験に合格していないと受験できません。
また、医師国家試験の合格率は9割程度と高いですが、全員が合格しているわけではないので注意しましょう。
医師国家試験に合格すると免許を取得し医籍登録ができるので、その後は病院で初期臨床研修に参加して研修医として経験を積むことになります。
初期臨床研修2年間は必須
初期臨床研修は医師免許取得後に参加することが義務付けられています。
なお、初期臨床研修を修了しない限り、保険診療を提供できないので、実際に医師として活動することができません。
2020年度から必須科目が大幅に増加して3科目から7科目へ変更となり、外科、小児科、産婦人科、精神科、内科、救急科、地域医療の科目を経験することが求められています。
初期臨床研修を修了すれば2回目の医籍登録が完了し、いよいよ医師として活動していくことになります。
博士課程へ進学や専門医の取得も多い
初期臨床研修を修了すれば医師として活動することが可能ですが、多くの人は大学院の博士課程へ進んだり、専攻医に応募して専門医を取得したりしています。
博士課程へ進んで研究医を目指す人もいれば、専門医を取得して高度な医療を提供を目指す医師を目指す人もいるなど、様々な道へ進んでいきます。
医療の高度化・複雑化に伴い、医師としての経験も必要ですが、知識や技術を取得するために継続して勉強することが医師という仕事には求められているのです。
まとめ
医学部再受験を始めて医学科に合格できた場合、学士課程に6年、初期臨床研修に2年と医師になるまでには最低2年を要することになります。
ただし、医学部は留年する学生も少なくないので、卒業までに何年かを要することも珍しくありません。
また、医師国家試験も合格できずに何年も浪人している人だっています。
初期臨床研修が終えても、専門医の取得を目指す医師がほとんどであるため、医師になるまでには何年もの時間が必要となることに。
したがって、医学部再受験生ほど合格の時期が遅れれば、それだけキャリアへの影響も出てくるので、1年でも早く合格することが重要です。